徒然:もう2度と来ない「いつか」
昨年の9月に苦しい別れを経験して、1年後会いに行こうと決めていた人がいた。
自分の中で勝手に、見せたい自分・見てもらいたい自分を想定して、
そして初めてわだかまりのない友人になれるはずの人だった。
その人は、唯一の糸を切っていなくなってしまった。
探しようもない。名前しかわからない。勤務先も連絡先もそれに付随するもの。
その勤務先を3ケ月も前に退職していた。
自分はあまりにその人のことを知らな過ぎた。どんなことがあっても長くいい関係を続けたければ、「1年後」とか勝手に決めずに会えばよかった。連絡すればよかった。
自分が勝手に決めた「1年後」はもう2度と来ない「いつか」になってしまった。
今日仕事でその人が住んでいた地域に赴いた。
本当は引っ越していなくて最寄り駅で待ち続けたら会えるかもしれない。
でも途方もない確率。
もし万が一会えたら何を言いたかったのだろう?
また友人になって下さい?
あの時はごめんなさい?
ごめんさいと友人になって下さいの間に、
「ありがとう」を言いたかった。
待つ人が来ない駅はどうしようもなく寂しいです。
もう二度と行かないだろうけど、
私ももうすぐこの地を離れてしまうけど、
大事な出会いだったんです。
ありがとう。またこの言葉を言うチャンスを私に下さいね。
どこかで会えることを、不意の再会を、
あと少しだけ待っててもいいですか?