はったり日記

はったりだけで生きて来ました…。三十代半ばになって、自分の空っぽさにうなだれている残念女子の日記です。…そもそももう「女子」ではない。

MBA:今日が人生最後の日なら。If today were the last day of my life,

If today were the last day of my life もし今日が人生最後の日だとしたら、、
ティーブジョブスのスタンフォード大学卒業式での有名なスピーチの一部です。
このスピーチに感銘を受けた人は多いと思います。私もそのひとりです。
このスピーチは「点と点を繋げる」「愛と喪失について」「死について」と3部構成になっています。
このプレゼンを観ると、必ずひとりの同僚を思い出します。
 
MBAにチャレンジ中の3年間に亡くなった同僚のことです。10歳以上で役職者だった人を同僚と表現していいものか。
けれどポジションや年齢関係なく、本当にフラットに接してくれました。
勉強が好きで、
会社を愛してて、
呑兵衛で、
終わらないマーケティング議論などを居酒屋で交わしたものです。
 
私が引っ越す前に病身をおして送別会をしてくれました。
私はその同僚にはMBAチャレンジのことを話していなかった。
修了して、「お、お前やるな!俺にも色々教えてくれよ」とそんな話を居酒屋で交わすことを楽しみにしていました。
 
けれど、転居を伴う異動をして半年で訃報が舞い込みました。
「なんで!?」同僚が退職する時の連絡に問い詰めた私に「ずっとガンだと言えなかった。ごめん。でもこれからもよろしく」と。
そんなやりとりの1ヶ月後の訃報だったのです。
 
無念としか言いようがなかった。
私の家系は長寿で大往生で、死は悲しいけど、「よい人生だったね」と送り出すものでした。身近な人の死をこんなに無念と思うことが40年以上の人生でこれまでなかったのです。
目の前に途方もない闇が広がり、周囲の全てが撮影した画像が流れていくような実体の無いものに囲まれている感覚に襲われました。
 
こんなにも急にいなくなるなんて。
「あそこの立ち飲み屋に行こう」「野球観に行こう」沢山の約束は果たされないままでした。
そして私の密かな野望である「実は学生でした!MBA取りました!」そこから始まる色んな話も、、全てが果たされないまま。
 
亡くなって1年後にやっとコロナの状況が緩和した隙を狙って、出張の際にお焼香に行きました。
奥様は同僚から私の名前を聞いていたようで、1時間ほどの滞在で沢山の思い出話をしました。
 
異動して毎日しんどくてどうしようもない毎日だけど、だけどがんばろうと思う。
旦那さんは仕事も会社も大好きで、遊ぶことも学ぶことも、人生楽しむことに全力投球で私のお手本でした。
だから今も、亡くなられた今も、やっぱり力をもらってる。
 
そんな話を奥様にして、一緒に泣いて、ようやく・・・もういないことが実感出来ました。
 
振り返って、やらない理由ややれない理由ばかりを探す日々だったと思います。
MBA中もやはりそんなところはあって、けれど少し変われた気がするのは、人生の有限さを同僚に教えてもらったからです。
 
今日が人生最後の一日なら…、それを毎日思うことはないですが、死ぬ間際に自分の人生を思い出して、「やり切った!」「楽しんだ!」と思える人生になるように、
おそらくそう思って幸福感と感謝の中で息を引き取ったであろう同僚にこれからも力をもらって
死ぬその時まで「やり尽くせる」「楽しめる」人生を送りたいと思うのです。

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